国立大学法人兵庫教育大学言語系コース[国語]

学部生のみなさん

 兵庫教育大学の学部生は3年生になると卒業研究(卒業論文)のテーマによってゼミに分属します。ゼミは、一人の教員のところに、同じ領域で卒業論文を書く学生が集まるような形で構成され、教員の指導を受けながら卒業論文に取り組みます。

言語系コース[国語]の専門科目

 言語系コース〔国語〕では、下記の専門目が開講されています。これ以外に他のコースの授業も受講できます。

授業科目名 履修年次 中学校高等学校
教員免許
備考
国語学 国語学Ⅰ 2 必修  
国語学Ⅱ(音声言語及び文章表現を含む。) 3 必修  
国語学演習Ⅰ 3    
国語学演習Ⅱ 3    
国語・国字論 1    
国文学 国文学Ⅰ 2 必修  
国文学Ⅱ(国文学史を含む。) 3 必修  
古典文学演習 3    
近代文学演習 3    
児童文学論 2・3 選択必修 隔年開講
児童文学演習 2・3 隔年開講
漢文学 漢文学 2 必修  
漢文学演習 3    
書写 書写・書道 2 中学免許のみ必修  
国語科教育 国語科教育法Ⅰ 3 必修 自由科目
国語科教育法Ⅱ 3 必修 自由科目
国語科教育法Ⅲ 4   自由科目
国語科教育法Ⅳ 4   自由科目
日本語教育 日本語教育 3    
日本語教育演習 3    

1年生[前期]の時間割例

  月曜 火曜 水曜 木曜 金曜
1限 初等体育Ⅰ   文学と読解 英語
コミュニケーションⅠ
英語
コミュニケーションⅠ
2限 情報処理基礎演習 初等社会Ⅰ 中国語
コミュニケーション
教育心理学
3限 初年次セミナー 教職原論     体育Ⅰ
4限   社会の中の言語文化     初等理科Ⅰ
5限          

2年生[後期]の時間割例

  月曜 火曜 水曜 木曜 金曜
1限   道徳教育論     国文学Ⅰ
2限 初等国語科教育法 初等社会Ⅱ 初等理科教育法 初等家庭科教育法A マイクロティーチング実習
3限 初等算数科教育法 教育方法論 国語学Ⅰ   保育内容健康論
4限       初等社会科教育法A 初等生活科教育法
5限   保育内容言葉論      

ゼミ紹介

(1).国語学(現代語)

菅井 三実

 国語学は、日本語そのものを研究対象とする分野です。その中の「国語学(現代語)」では、書き言葉・話し言葉にかかわらず、これまで、新語造語・日英の慣用句・敬語・擬音語・(学生の出身地である)長崎や鳥取の方言などが卒論で取り上げられてきました。身の回りの日本語すべてが研究対象になり得るので、データは無限にあるわけですが、自分でテーマを決めデータ(用例)を集めるという作業が求められます。

(2).国語学(古典語)

田中 雅和

 古い文献に現れる様々な言語事象の実態や、言葉の歴史的変化などについて考察することが中心になります。現代語について考え、或いは教える場合でも、歴史的事実を認識しておくことは重要です。当ゼミでは、古典を研究対象にするものばかりでなく、これまで現代語の興味に基づいた卒業論文も多くあります。現代語を対象にする場合、古典語との関係を考えたり、少し時間を遡ったり、文献調査を中心にしたりすることなどが、現代語ゼミとの違いです。

(3).近代文学

前田 貞昭

 日本の近代(明治・大正・昭和・平成)文学を研究したい人のためのゼミです。私自身は昭和文学とくに井伏鱒二を研究していますが、これまで、ゼミ生が取り上げたのは、夏目漱石・島崎藤村・志賀直哉・坂口安吾、現役作家では村上春樹・吉本ばなな、大衆文学では吉川英治や探偵小説、詩人では立原道造・谷川俊太郎など。各自が選んだテーマに基づいた報告と、それに関わる討議・助言とによって運営します。

(4).古典文学

山口 眞琴

 日本の古代(奈良時代)から近世(江戸時代)までの古典に関する卒業研究をしたい人のためのゼミです。具体的には、各自の中間報告とそれに対する批評・アドバイスを繰り返し行っていきます。できるだけ院生や4年生と一緒にやる予定です。ぜひその人たちの報告や議論も参考 にしてください。過去の卒業論文例は「万葉挽歌の研究」「源氏物語六条御息所論」「冷泉院の生涯」「病と説話」「地獄の表現と思想」「静御前の物語伝承についての研究」「『徒然草』の非無常観についての研究」等です。

(5).漢文学

鈴木 敏雄

 漢文ゼミでは、たとえば李白や杜甫などの漢詩、あるいは「論語」や「史記」、または志怪小説などの漢文を対象とした中国古典に関する文学研究(作家論・作品論)をはじめ、故事成語や古漢語の研究が可能です。
そのほか、漢文教材の開発や漢文の授業(教壇実践)を研究対象とする漢文教育研究、相談しだいでは中国語を学びながらの魯迅や林語堂など中国近代文学の考察も可能です。

(6).国語科教育

羽田 潤

 国語科授業における教材の可能性を、児童・生徒の日常的消費材を対象に追求していきます。具体的には、写真、絵本、マンガ、児童文学、小説、雑誌、新聞、ラジオ、ゲーム、CM、ドキュメンタリー、ドラマ、映画といった、多様なメディア素材を対象に、メディアそのものの分析や、メディアを活用した国語科授業の研究を行います。

(6).国語科教育

吉川 芳則

 児童生徒が楽しく学習し、ことばの力をつける授業をつくるためには、どのような事柄が大切かを考えます。説明文教材や文学教材を読むことを中心に、実際の授業(またはVTR)を見たり、実践記録を具体的に検討したりしながら、学習活動や学習指導過程のあり方を研究します。また、授業を支える学級経営のあり方についても、国語科教育(ことばの教育)の観点から考察します。

(7).日本語教育

岡崎 渉

 日本の学校で学ぶ外国人児童・生徒や、外国語として日本語を学ぶ外国人への日本語教育について研究します。研究テーマの例として、どんな日本語指導が効果的か、日本語のどんなところにつまずきやすいか、地域や学校でどんな取り組みが必要か、といったことが考えられます。また、日本人同士の日常的なやりとり(相互行為)がどのように行われているかを研究することもできます。いずれの研究も、やりとりの録音・録画、実験、インタビュー・アンケート調査等を通してデータを採集することが求められます。

卒業論文の題目例

卒業生の声

髙尾珠里(平成29年3月卒業/兵庫県高等学校教員)

私は「国語」というと、文章を読むイメージでした。しかし、実際に入ってみると、その裾野の広さに驚きました。「国語」の中には、現代の方言や言葉の歴史、ドラマや映画の構成など、様々な分野がある事を知ったからです。そして、その各分野に精通した先生方の授業を受けることで、身の回りのことばに対する認識が変わりました。言語が違うと世界が違って見えるわけ、皆さんはご存知ですか? 言語系[国語]コースに入って、新しい世界に一歩足を踏み入れてみましょう。

髙杉健太(平成29年3月卒業/岡山市小学校教員)

言語系コース[国語]で良かったと、本心からそう思えます。非常に個性的でユニークな先生方との出会い、単なる座学だけではない多彩で専門的な授業を受けることが出来る環境。そして何よりも、同じ志を持ったかけがえのない仲間の存在。私は言語系コース[国語]だったからこそ、得られたものばかりだと確信しています。今まで経験したことのない“言葉”の可能性を、是非この言語系コース[国語]で感じてみてください。