○国立大学法人兵庫教育大学安全保障輸出管理規程

令和元年12月11日

規程第6号

(目的)

第1条 この規程は,国立大学法人兵庫教育大学(以下「本学」という。)において,学術研究の健全な発展に配慮しつつ,安全保障輸出管理(以下「輸出管理」という。)を適切に実施するために必要な事項を定め,もって国際的な平和及び安全の維持に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この規程において,次の各号に掲げる用語の意義は,当該各号に定めるところによる。

(1) 外為法等 外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号。以下「外為法」という。)及びこれに基づく輸出管理に関する政令,省令,通達等をいう。

(2) 技術 貨物の設計,製造又は使用に必要な特定の情報をいう。

(3) 貨物 外為法第6条第1項第15号に規定する貨物をいう。

(4) 技術の提供 外国における技術の提供若しくは外国に向けて行う技術の提供又は非居住者若しくは特定類型該当者への技術の提供又は非居住者若しくは特定類型該当者へ再提供することが明らかな居住者への技術の提供をいう。

(5) 貨物の輸出 外国に向けて貨物を送付すること(自ら手荷物として海外に持ち出す場合を含む。)又は外国へ送付されることが明らかな貨物を国内で送付すること。

(6) 相手先 技術の提供にあっては当該技術を利用する者,貨物の輸出にあっては当該貨物の需要者をいう。

(7) リスト規制技術 外国為替令(昭和55年政令第260号。以下「外為令」という。)別表の1の項から15の項までに定める技術をいう。

(8) リスト規制貨物 輸出貿易管理令(昭和24年政令第378号。以下「輸出令」という。)別表第1の1の項から15の項までに定める貨物をいう。

(9) 該非判定 提供しようとする技術又は輸出しようとする貨物がリスト規制技術又はリスト規制貨物に該当するか否かを判定することをいう。

(10) 取引審査 該非判定の内容のほか,用途及び相手先を確認し,本学として当該取引を行うかを判断することをいう。

(11) 大量破壊兵器等 核兵器,軍用の化学製剤若しくは細菌製剤,若しくはこれらの散布のための装置,又はこれらを運搬することができるロケット若しくは無人航空機をいう。

(12) 大量破壊兵器等の開発等 大量破壊兵器等の開発,製造,使用又は貯蔵をいう。

(13) 教職員等 本学の役員及び教職員をいう。

(14) 学生等 本学の学生(特別研究学生,特別聴講学生,科目等履修生及び研究生を含む。)及び本学において研究に従事する者をいう。

(15) 居住者 外国為替法令の解釈及び運用について(昭和55年11月29日付け蔵国第4672号)の6―1―5及び6により,居住者として取り扱うこととされる自然人及び法人をいう。

(16) 非居住者 居住者以外の自然人及び法人をいう。

(17) 特定類型該当者 外国為替及び外国貿易法第25条第1項及び外国為替令第17条第2項の規定に基づき許可を要する技術を提供する取引又は行為について(平成4年12月21日付け4貿局第492号)の1(3)サ①から③までに掲げる特定類型に該当する者(自然人である居住者に限る。)をいう。

(適用範囲)

第3条 この規程は,本学の教職員等及び学生等が行うすべての技術の提供及び貨物の輸出に関する業務に適用する。

(基本方針)

第4条 本学における輸出管理の基本方針は,次のとおりとする。

(1) 国際的な平和及び安全の維持を妨げるおそれがあると判断される技術の提供及び貨物の輸出は行わない。

(2) 外為法等を遵守し,経済産業大臣の許可を受けなければならない場合は,責任を持って当該許可を取得する。

(3) 輸出管理を確実に実施するため,輸出管理の責任者を定め,輸出管理体制を適切に整備し,充実を図る。

(輸出管理最高責任者)

第5条 本学に,輸出管理最高責任者(以下「最高責任者」という。)を置き,学長をもって充てる。

2 最高責任者は,次の各号に掲げる業務を行う。

(1) 取引審査の承認(第7条第2項第2号に該当するものを除く。)

(2) 経済産業大臣に対する許可申請

(3) 輸出管理に関する研修計画及び監査計画の決定

(4) その他本学における輸出管理の重要事項に関する決定

(輸出管理統括責任者)

第6条 本学に,本学における輸出管理に関する業務を統括するため,最高責任者の下に輸出管理統括責任者(以下「統括責任者」という。)を置き,学長が指名する理事又は副学長をもって充てる。

2 統括責任者は,次の各号に掲げる業務を行う。

(1) 該非判定の最終確認

(2) 輸出管理に関する研修計画及び監査計画の企画立案及び実施

(3) 外為法等の改正等に関する連絡事項の周知

(輸出管理責任者)

第7条 本学に,統括責任者を補佐し,本学における輸出管理に関する業務を処理させるため,輸出管理責任者(以下「管理責任者」という。)を置き,研究推進課長をもって充てる。

2 管理責任者は,次の各号に掲げる業務を行う。

(1) 該非判定の確認

(2) 取引審査の承認

(3) 輸出管理手続に関する教職員等からの相談

(4) 輸出管理手続に関する申請書等の作成支援

(5) 経済産業省への輸出管理業務に係る相談

(相手先の確認)

第8条 技術の提供又は貨物の輸出を行おうとする者は,国立大学法人兵庫教育大学安全保障輸出管理細則(令和元年細則第1号。以下「細則」という。)に定める手続に従い,相手先について,大量破壊兵器等の開発等及びその他の輸出管理上の懸念の有無を確認しなければならない。

(用途確認)

第9条 技術の提供又は貨物の輸出を行おうとする者は,細則に定める手続に従い,提供する技術又は輸出する貨物の用途を確認しなければならない。

(該非判定)

第10条 技術の提供又は貨物の輸出を行おうとする者は,細則に定める手続に従い,該非判定を行い,管理責任者の確認を経て,統括責任者の最終確認を受けなければならない。

(取引審査)

第11条 技術の提供又は貨物の輸出を行おうとする者は,次の各号のいずれかに該当する場合は,細則に定める取引審査票を起票して取引審査の申請を行い,管理責任者又は最高責任者の承認を得なければならない。

(1) 前条の該非判定の結果,当該技術又は貨物がリスト規制技術又はリスト規制貨物に該当する場合

(2) 細則で取引審査票の起票を定める場合

(3) 経済産業大臣から許可申請をすべき旨の通知を受けた場合

(4) 第1号又は第2号に該当するか否か不明の場合又は疑義がある場合

2 取引審査票には,仕向地,技術・貨物の名称,相手先,用途等を記載し,審査に必要な書類を添付するものとする。

3 第1項の承認は,細則に定める区分に応じて,管理責任者又は最高責任者が行う。

4 国内取引であっても,技術の提供又は貨物の輸出となることが明らかな場合には,第1項と同様の手続を行う。

5 技術の提供又は貨物の輸出を行おうとする者は,第1項の承認を得ることなく,技術の提供又は貨物の輸出を行ってはならない。

6 第1項の承認を得た後,提供しようとする技術若しくは輸出しようとする貨物の仕様に変更が生じた場合,又は提供しようとする技術若しくは輸出しようとする貨物に追加が生じた場合は,改めて当該提供又は輸出の可否について承認を得なければならない。

(許可の申請)

第12条 最高責任者は,経済産業大臣の役務取引許可を受けなければならない技術の提供又は輸出許可を受けなければならない貨物の輸出がある場合は,当該許可の申請を行うものとする。

2 当該技術の提供又は貨物の輸出を行おうとする者は,管理責任者の指示に従い,役務取引許可又は輸出許可の申請書類を作成し,提出しなければならない。

3 当該技術の提供又は貨物の輸出を行おうとする者は,役務取引許可又は輸出許可を得ることなく技術の提供又は貨物の輸出を行ってはならない。

(契約書等への明示)

第13条 技術の提供又は貨物の輸出を行う場合は,原則として契約書等の書面による約定の取り交わしを行わなければならない。これらの契約書等には,日本政府の許可を受けなければならない技術の提供又は貨物の輸出については,許可を取得するまでは発効しない旨又は許可を取得できないものは本契約の対象から除く旨並びに大量破壊兵器等の開発等に転用しないこと及び許可の条件を遵守することを明示し約定することを基本とする。

(技術の提供管理)

第14条 技術の提供を行おうとする者は,次の各号に掲げる事項を最終確認した上で,提供を行わなければならない。

(1) 第8条から第11条までの手続及び細則に定める手続が完了し,内容に変更がないこと。

(2) 役務取引許可を受けなければならない技術の提供については,当該許可を得ていること。

(貨物の出荷管理)

第15条 貨物の輸出を行おうとする者は,次の各号に掲げる事項を最終確認した上で,輸出を行わなければならない。

(1) 第8条から第11条までの手続及び細則に定める手続が完了し,内容に変更がないこと。

(2) 輸出許可を受けなければならない貨物の輸出については,当該許可を得ていること。

(3) 出荷される貨物が出荷書類の内容と同一のものであること。

2 貨物の輸出を行おうとする者は,通関時に事故が発生した場合は,直ちに当該輸出の手続を取り止め,管理責任者に報告しなければならない。

3 管理責任者は,前項の報告を受けた場合には,事実関係を把握し,統括責任者と協議の上,適切な措置を講ずるものとする。

(学生等が技術の提供又は貨物の輸出を行う場合の取扱い)

第16条 学生等が技術の提供又は貨物の輸出を行おうとする場合は,主として教育・研究上の指導を行う教職員等が第8条から前条までの手続をしなければならない。

(監査)

第17条 統括責任者は,本学における輸出管理が外為法等及びこの規程に基づき適正に実施されていることを確認するため,監査を定期的に行うものとする。

(教育)

第18条 統括責任者は,教職員等及び学生等に対し,外為法等及びこの規程の遵守の重要性を周知徹底し,確実な実施を図るため,計画的に教育を行う。

(文書管理)

第19条 輸出管理に係る文書(図画及び電磁的記録を含む。)は,技術が提供された日又は貨物が輸出された日の属する年度の翌年度の4月1日を起算日として,7年間保存するものとする。

2 前項の文書及び保管部署については,細則で定める。

(報告)

第20条 外為法等若しくはこの規程に違反する事実又は違反のおそれがあることを知った者は,その旨を管理責任者に速やかに報告しなければならない。

2 管理責任者は,報告の内容について違反する事実の有無を調査するとともに,必要な措置を講ずるものとする。

3 管理責任者は,調査の結果,違反の事実が判明した場合には,統括責任者及び最高責任者にその旨を報告しなければならない。

4 最高責任者は,前項の報告があった場合は,本学関係者に対応措置を指示するとともに,遅滞なく関係行政機関に報告するものとする。

5 最高責任者は,その再発防止のために必要な措置を講ずるものとする。

(懲戒)

第21条 故意又は重大な過失により,この規程に違反した者は,就業規則等に基づく懲戒の対象とする。

(事務)

第22条 この規程に関する事務は,関係各課の協力を得て,教育研究支援部研究推進課が行う。

(雑則)

第23条 この規程に定めるもののほか,輸出管理の実施について必要な事項は,別に定める。

この規程は,令和元年12月11日から施行する。

(令和4年10月12日)

この規程は,令和4年10月12日から施行し,令和4年5月1日から適用する。

国立大学法人兵庫教育大学安全保障輸出管理規程

令和元年12月11日 規程第6号

(令和4年10月12日施行)