修論執筆を振り返って
松崎 京子 (2013年2月末)
修士論文タイトル 苦手な生徒との出会いが中学校教師に与える影響

【どうしてこれに着目したのか】

はじめの研究テーマは,「集団活動による対人関係力の向上」「人づきあいの苦手な中学生の問題」「教授における間と視線の研究」「クラスにおける席替え効果」「バーチャル世界を通して見るということ」「自分で決めるということ」「学級を担任の立場で考える」・・・次々と浮かんでは消え・・・しかし,紆余曲折があったわりには,5月頃には,「教師にとって苦手な生徒」について研究しようと決めていました。先生のアドバイスから,ストンと向こうからやってきたような感じでした。そして,逆転移の考えを知り,苦手な生徒と逆転移が結びつくと考えました。そこから,苦手な生徒に対する教師の感情を分析したいと思うようになりました。

【どんなことに苦労したのか】

  教師のネガティブな感情を調査するような先行研究が少なかったこと。
  論文の構成。とても難しく,先生にかなり手を入れていただきました。きちんと構成を考えた上で書き出すことが大切だと感じました。
  文章をうまく書けず,言いたいことが文章にならなかったこと。接続語の難しさ,思われる,考えられる,推測する,・・・以外の表現ができなかったこと。
  先行研究とは異なるSOMETHING NEW を見つけること・・・これは,最後まで課題として残ってしまいました。

【執筆を終えて自分なりに満足していること】

12月の段階では,自分の書きたいことがきちんとまとまらず、未消化状態で提出してしまいました。でも,2月の提出は,今の自分が書きたいことをある程度書けたように思います。もっと文章を書く力があれば,考えていることをよりうまく表現できたとは思いますが。2年間,ひとつのテーマにずっと向き合い続けられて,幸せでした。

【後輩のみんなへ】

  論文の構成が大切だと思います。しっかりと考えた上で書き始めることをおすすめします。書き始めると全体が見えなくなり,右往左往してしまいます。
  私の場合,5月にテーマが決まり,11月に予備調査,2月に本調査をしても,翌年の2月20日ぎりぎりまで,書いていました。どこに時間をかけるかだと思います。テーマ探しに時間をかけることも,分析や書く段階の時間を長くとることも,人それぞれ,必要な時間だと思います。とことんまで考える喜び,考える楽しさを充分に味わってください。
  論文が自分にとって愛すべき大切な宝物ものと思えるようになることを願っています。   


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